初心者が将棋番組を見るときに知っておくべきことをご紹介します

将棋の初心者の方に、将棋歴30年のマックスがお伝えします。
駒の動きを覚えて、将棋が指せるようになると、将棋の番組を見るようになると思います。
有名な番組には NHK Eテレで放送している「NHK杯将棋トーナメント」や「将棋講座」があります。
今回はそういった将棋番組を見る上で、知っておくべきことについてご紹介していきます。
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気になるところから読む(目次)
棋譜(きふ)の読み方 を覚える
番組では将棋の指し手を「7六歩(ななろくふ)」などと言って、数字と駒の名前を組み合わせて読み上げています。
これは棋譜を記録するときに使う用語で、将棋を解説したり、将棋の勉強をするときなどに覚えておく必要があります。
基本的には盤面の横を数字で1から9まで、縦を漢字の一から九で示して、それを組み合わせて場所を特定させています。
「歩」など動かした駒の名前と、「成る」といった補足の言葉をつなげて指し手を示します。
例えばこのような形です。(▲は先手、△は後手の指し手です)
初手から▲7六歩△3四歩▲2六歩△3二金▲2二角成で下の図の局面になります。
棋譜の読み方は将棋をやっていく上で、常に出てきますので覚えておきましょう。
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プロ棋士が使う用語を覚える
将棋の番組を見ていて、最初は何を言ってるか分からない用語が出てくると思います。
代表的な用語を解説します。
玉(ぎょく)
将棋では王将のことを玉と言います。
そもそもは将棋を指すときに、格下が王に点をつけた玉将の駒を使うことからきています。
実際に将棋の会話をするときは、先手後手のどちら側でも王将(おうしょう)と言わず、基本的に玉(ぎょく)という言い方を使います。
王手(おうて)
放っておくと王を取りますよ、という手のことです。
王将は玉(ぎょく)というのに、王手(おうて)は玉手(ぎょくて)とは言いません。これは決まりというか慣習だと思います。
王手飛車(おうてびしゃ)
王手飛車取りのことですが、プロの将棋でも狙いの攻めとしてよく出てきます。
詰めろ
この言葉が分からない方は多いと思います。私の父親もそうでした。
独特の専門用語です。
詰めろというのは「放っておくとあなたの玉が詰みますよ」という手です。
自分の玉が詰まない場合は、この詰めろを相手にかけていくと、相手は受けざるを得ない状況になって追い込まれていきます。
必死
相手がどんな受け方をしても次に必ず詰んでしまう状態です。
「受けなし」とも言われます。
必死をかけられたら、相手を即詰みにするしか勝ち目がなくなります。
手筋(てすじ)
ある一定の局面で「こう指したら良くなる」というセオリー的なものです。
基本的にはこれぐらいの言葉が分かっていれば、将棋番組の会話は分かるようになると思います。
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棋戦ごとの制限時間の違いを知る
プロの対局では制限時間が設けられていて、それは竜王戦や棋王戦などの棋戦によって規定が違っています。
大きく分けて以下の3つの種類があります。
早指し戦
テレビで放送しているNHK杯将棋トーナメントなどがこれにあたります。
NHK杯では、お互いの持ち時間はそれぞれ15分フリーの時間があって、それを使い切ると1分単位で10回の考慮時間が与えられます。
その後それを使い切ると、一手30秒以内に指さなければいけない、というルールになっています。
通常の棋戦(長考型)
持ち時間が各者6時間など、とても長い時間になっていて、それを使い切ると一手1分以内に指さなければならない規定になっています。
インターネットのAbemaTVで中継されている竜王戦や棋聖戦などがこれにあたります。
こういった本格的な棋戦は午前10時から指し始めて、夜中の12時ぐらいまでかかってしまう長期戦なので、番組として見るにはちょっと退屈かもしれません。
切れ負け戦(フィッシャールール)
AbemaTV の独自のトーナメントで採用されているルールです。
これは1手30秒ではなく、持ち時間がそれぞれ5分あって、それがなくなった時点で負けという、かなりハラハラドキドキするような将棋です。
主にこの3種類になるので、知っておくと、より将棋番組の対戦が見やすくなると思います。
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まとめ
今回は初心者が将棋番組を見るときに、知っておくべきことをご紹介しました。
プロ棋士の解説というのは、専門用語が多くて最初は何を言ってるか分からないんですよね。
今回ご紹介した、基本的なルールと用語を知っておくと、理解度がグッと上がりますので覚えておいて下さいね。